多くのレザーは、いつまでも変わらない表情を保つように仕上げられています。アニリンレザーは、変わってゆくように仕上げられています。それこそが、私たちが Strata N1 チェアにこの革を選んだ理由であり、エディションの一脚一脚が、やがてほかのどれとも異なる姿になっていく理由でもあります。
アニリンレザーとは
アニリンレザーは、不透明な顔料を表面にのせるのではなく、溶かした透明な染料を革の芯まで染み込ませて色づけしています。表面を覆い隠すものが何もないため、革本来のきめや毛穴、屋外で過ごした日々が残した小さな痕跡まで、すべてがそのまま見えます。最上級の原皮だけが使われるのも、そのためです。欠点を隠せる場所は、どこにもないのです。
フルグレインとは、原皮のいちばん外側の層を削り取らず、そのまま残したものを指します。皮のなかで最も強く、最も通気性に優れ、そして最も美しく年を重ねる層です。Strata のレザーは、やわらかな粒状のシボをもつ、フルグレインのアニリンレザーです。
経年変化が生まれる理由
表面を封じるものがないため、アニリンレザーはまわりの暮らしに呼応します。手や衣服の天然の油分が、椅子のいちばんよく触れられる部分で革のきめをやわらげ、深めていきます。年月を重ねるうちに、座面や背もたれの曲線は、どんな工場の仕上げにも真似のできない温もりと艶をまといます。こうして刻まれた使い込みの記録を「パティナ」と呼びます。古いレザーチェアを、くたびれたものではなく、かけがえのないものにしているのは、このパティナなのです。
一方、顔料仕上げのレザーは、変化に抗うようにつくられています。実用的ではありますが、いちばん美しく見えるのは届いたその日、ということが少なくありません。
お手入れの方法
- 強い直射日光を避け、暖房器具や暖炉からも離してください。強い日差しは色あせを、乾いた熱は革の乾燥を招くことがあります。
- ほこりは、やわらかい乾いた布で払ってください。日々のお手入れは、それだけで十分です。
- こぼれたものは、すぐに吸い取ってください。清潔な乾いた布で、こすらずに押さえるようにして吸い取ります。家庭用の洗剤やスプレー、ウェットシートは決して使わないでください。
- ときおり、保革のお手入れを。年に一、二度、アニリンレザー専用の保革クリームを使うと、しなやかさが保たれます。必ず、目立たない場所で試してからお使いください。
- 小さな傷は、そのままに。浅いすり傷は、時が経ち、手が触れるうちに、革のきめになじんでいくことがよくあります。それもまた、この革をお選びになった理由である個性の一部です。
7色のレザー、ひとつの個性
Strata N1 チェアは、7色のアニリンレザーからお選びいただけます。Condensed Milk、Cognac、Vigne、Moss、Encre、Ristretto、Black。年の重ね方はそれぞれに異なり、淡い色のレザーは温もりを帯び、深い色のレザーは艶を増していきます。12の住まいのためにつくられる、番号入りのファースト・エディションに連なる一脚として、どのチェアも固有の歴史を宿します。その歴史は、手作業で封蝋を施した証明書に、オーナーのお名前とともに記録されます。
Strata N1 チェアをご覧ください。ウェイティングリストへのご登録も承っております。